キャッシュフロー黒字 × 減価償却で税金圧縮できる“理想の形”とは?

「節税になる物件がほしい」とよく相談されますが、
本当に理想的なのは、“税金を抑えながら、手元にキャッシュも残る”という状態です。
実は、この状態をつくるには減価償却とキャッシュフローのW設計がカギ。
この記事では、法人オーナーが狙うべき理想のスキームについて解説します。

目次

節税だけじゃ意味がない?

不動産で節税したいと考えたとき、よくあるのが「減価償却を増やして経費を増やそう」という考え方。
確かにそれは正しいのですが、キャッシュが赤字になっては意味がありません。

よくある失敗パターン:
・減価償却で税金は減ったけど、
・毎月の返済や修繕費で現金がどんどん減っていく…

この状態は“帳簿上の利益”は抑えられても、実質的に苦しい経営になります。

理想は「黒字キャッシュフロー × 減価償却で節税」

目指すべき形は、次のようなバランスです:

  • ✅ 家賃収入 −(ローン+諸経費)= プラスのキャッシュフロー
  • ✅ 帳簿上は減価償却によって赤字 or 小さな利益
  • ✅ 結果:税金を抑えながら、現金は残る

この状態こそ、“減価償却スキームの理想形”です。

数字で見る「理想形」のモデル

例:築30年RCマンション(建物割合70%、価格5000万円)
・年間家賃収入:700万円
・経費・返済後キャッシュ:+150万円
・減価償却:年間400万円(7年償却)
・帳簿上利益:▲250万円(=税金ゼロ)

この場合、法人には税金がかからず、手元には現金が残るという最も効率的な状態になります。

どうすればこの形に近づける?

この“理想形”をつくるには、以下の3点がポイントです:

  1. ① 建物割合の高い中古物件を選ぶ
    減価償却をしっかり取るためには、建物価格が大きい物件を選びましょう。
  2. ② 節税とキャッシュの両方を設計
    賃料・空室率・ローン条件などを試算し、「現金が残る設計」を前提に。
  3. ③ 売却時の出口も含めたシミュレーション
    減価償却後の帳簿上の価値と、売却価格のバランスも事前に確認。

この3つを押さえることで、“税金が抑えられて、現金も増える”運用が実現します。

まとめ|キャッシュと節税、両方を手に入れる設計を

節税を目的に不動産を買う法人オーナーの多くが、
“税金は減ったけど現金が苦しい”という状況に陥りがちです。

でも本当に大切なのは、「お金を残すこと」。
減価償却の活用と、キャッシュフローの黒字化を同時に実現する戦略設計が不可欠です。

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